8月7日、神奈川ローカルネットワークと連携する新しい生き方・研究会主催で、筑波大学名誉教授・田中洋子先生によるオンライン学習会「時間を選んで働く~ドイツの働き方改革~」を開催しました。
日本はジェンダーギャップ指数で146カ国中125位(2023年)。男女の賃金格差は縮小傾向にあるものの、依然として国際的には遅れをとっています。一方、ドイツは同指数で世界6位、2023年にはGDPで日本を上回り、時間あたりの生産性は日本の1.7倍に達しています。1990年代までは両国の状況はよく似ていましたが、現在のドイツを押し上げた大きな要因として、働き方改革が挙げられます。
ドイツでは、2000年代以降、ワークライフバランスを重視した労働時間の柔軟化が進み、2010年代には政府が「人生対応型人事政策」を掲げ、国策として働き方改革を推進してきました。現在では、フルタイムであっても個人や家族の事情に応じて柔軟に労働時間を選択できます。また「時間口座(時間ポイント制)」により、残業時間をポイントとして蓄積し、早退や休暇として利用することも可能です。
さらに、パートは日本の「非正規」ではなく、いわゆる短時間正社員として位置づけられ、処遇格差がありません。正社員とパートの行き来もでき、働き方をパーセントで選択する仕組みが整っています。
会社に人を合わせるのではなく、人に会社を合わせるという発想が根づいており、それが働く人の満足度を高め、企業の生産性向上につながっていることが印象的でした。
現在、生活時間調査プロジェクトでは「生活時間アンケート」の分析をすすめていますが、「勤労による収入がある」と回答した人の3人に1人が、現在の働き方に「満足」していないと答えています。理由として家事との両立の難しさをあげる声も多く、「時間」が大きな鍵となることは明らかです。
どのような制度があれば、より満足度の高い働き方・生活時間につながるのか。ドイツの制度には多くのヒントがあることを感じました。生活時間アンケートの結果と本日の学習会を踏まえ、よりよい働き方に向けた政策立案をすすめていきます。 (座間市民ネット/座間市議 長瀬みさ )

